辞めたいと感じてしまう「理不尽なクレーム」
看護師が仕事を辞めたいと思う理由のひとつが、患者さんからの理不尽なクレームです。患者さんの事を思い、精一杯対応しているのに、言いがかりに近いようなクレームを受けると、報われないと感じてしまうのも無理はありません。働く前に知っておきたい患者さんからの理不尽なクレームをまとめて紹介します。
名前を確認しただけでキレる
看護師には患者さんに投薬をするという重要な仕事があります。医療施設によって投薬や検査の前に、患者さんにフルネームを名乗ってもらい、間違いがないかどうか確認をする事があります。施設で決められたルールですし、患者誤認はあってはならない事ですので、当然患者さんに「お名前をフルネームで言ってください」とお願いします。しかし患者さんの中には「名前も知らないのか!」「何度も言わせるんじゃない!」と激怒する人がいます。安全のため、施設のルールですと説明をしても、全く納得してもらえず、怒りが収まらない患者さんを前にやりきれない思いを持つ看護師がいます。
自分を優先するように迫る
何かにつけて「自分を優先するように」迫ってくる患者さんがいます。看護師に対してはわがままを言ってもいいと思い込んでいるような高圧的で困った人です。医療施設には様々な患者さんがいて、急に体調を悪くしたり、緊急に処置をしなければならない状態になる患者さんもいます。緊急事態でも自分を優先して欲しがる患者さんは「他の患者なんてどうでもいい」「とにかく自分を優先しろ!」と迫ってきます。命を大切にしたい、全ての患者さんを平等だと思って頑張っている看護師としては、がっかりする患者さんの言動です。
理不尽な要求
入院病棟の大部屋で人気があるのが、窓際のベッドです。患者さんの中には「絶対に窓際じゃなければ嫌だ」と言い張る人がいます。窓際のベッドが埋まっているのに、あきらめない患者さんには困ってしまいます。さらに中年の看護師に対して「若い看護師と交代しろ」とセクハラのような発言をする患者さんがいます。看護師には何を言ってもいいと思っているかのようなひどい発言です。他にもお見舞いに来ている家族に、病院の食事を提供しろと迫ってくる困った患者さんもいます。
「院内暴言・暴力は許さない!」を紹介
看護師が仕事を辞めたくなるような困った言動をする患者さんは、他にも枚挙にいとまがありません。累計1万部を超えて売れている、困った患者さんの事例を集めた本「医療従事者のためのモンスターペイシェント「対策」ハンドブック―院内暴言・暴力は許さない!」JA徳島厚生連阿南共栄病院教育委員会(編)を読むと、様々なモンスター的な患者さんの事を知ることができるでしょう。また困った事例に実際に出会った時の「対処法」も紹介されていますので、看護師の仕事をする前に一読しておく事をおすすめします。
医療従事者のためのモンスターペイシェント「対策」ハンドブック―院内暴言・暴力は許さない! |
患者さんとの関わり方に悩んでいる看護師におすすめ!
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患者さんからのクレーム事例と対応法
クレーム対応には誠意が必要不可欠!
患者さんのクレームには2種類あり、「問題を解決して欲しいケース」と「気持ちを理解して欲しいケース」があります。クレームの種類を見極めて、ケースごとの対処法を実践しましょう。中には職場環境を良くするためのヒントが含まれている事もあります。また患者さんの話をじっくり聞いてあげるだけで、問題が解消する事もあります。どちらにせよ看護師の「誠意」のある態度が大切になります。正しいクレーム対応をして問題を大きくしないようにしましょう。
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患者さんと良い信頼関係を築く方法
言葉遣いに注意しよう
不安な気持ちを持って病院を訪れる患者さんに対して、正しい言葉遣いで安心感を与えましょう。「敬語」をきちんと使えるようになると、患者さんから信頼されやすくなります。敬語には「丁寧語」「謙譲語」「尊敬語」の3種類ありますが、看護師が患者さんに話しかける時は「丁寧語」を基本にしましょう。語尾に「です」「ます」をつけて、患者さんへの敬意を言葉で伝えましょう。看護師が良く使う敬語は定型文として覚えると便利です。