患者さんの話に耳を傾けよう
患者さんと心を通わせるために、積極的にコミュニケーションをとる事が大切です。特に患者さんの話を聞くことが重要です。ただし看護師は、普通に患者さんの話を聞いて会話をするレベルではなく、「傾聴」する域まで聞く力を高めたいところです。看護師にとっての「傾聴」とは何かについて紹介します。
「傾聴」して患者さんの心の中に注目
自分が担当している患者さんが、「本当は私は不治の病なんでしょう?」と尋ねてきた時、どのような返事をするべきでしょうか。「そんな事ないですよ」と返事をしたり「何をバカな事を言っているんですか」と答えるかもしれません。または患者さんを安心させるために「大丈夫ですよ、絶対に治ります」と励ましの言葉をかけるかもしれません。しかしこのような返事は、患者さんの本当の問いかけに答えていない、心に響かない返答です。「傾聴」ができる看護師なら、患者さんの心の中の状態を知るための言葉を患者さんに投げかける事ができます。「病気が治らないと思っているんですね…」という感じです。この言葉には患者さんの言葉の表面だけでなく、患者さんの心の闇ごと受け止めているという看護師の態度が現れています。「自分の気持ちが受け止められた」という安心感を患者さんが持つ事ができます。
患者さんの様子を見て言葉にする
患者さんが何か言葉を発した時、その言葉の背景にどのような心理状態が隠されているかまで注目するようにするのが傾聴です。また「不治の病」と発言をした時の患者さんの様子はどうでしょうか。もし焦っているようでしたら、「少し焦っていますね」と患者さんの様子を言葉に出してみましょう。すると患者さんは自分の様子を客観視する事ができます。そして「仕事の関係で、そろそろ復帰しないとまずいんです…」と話すかもしれません。患者さんは早く病気を治して職場復帰をしたいのに退院の許可が出ない事に対して不審に思っている。そして「こんなに入院が長引くという事は、不治の病かもしれない」と発想を飛躍してしまった可能性があります。患者さんからこのレベルまで話を聞くことができれば「この病気は退院まで時間がかかる事は良くある事ですよ」とか「それでは先生に退院できるかどうか聞いてみましょうか?」などと患者さんが本当に聞きたかった返答をする事ができます。これが傾聴の力です。
患者さんの心の扉を開きましょう
慌ただしい医療の現場で、余裕を持って患者さんの話を聴くことは難しいかもしれません。でも、聴かなくては、患者さんの心の扉を開くことはできません。
引用:夢ナビ
看護師の仕事に慣れると効率よく患者さんとコミュニケーションを取りたいと思ってしまうかもしれません。その結果、患者さんの言葉の上辺だけを受け取り、その言葉に隠れている心理を無視して返事をする事になるかもしれません。「夢ナビ」にも「患者さんの話を聞ける看護師になるため」のノウハウが掲載されています。仕事が忙しくて簡略化しがちな患者さんとの会話に注目して、患者さんの心の扉を開くためのヒントを見つける事ができるかもしれません。
興味や関心を広げる「夢ナビ」 |
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クレーム対応には誠意が必要不可欠!
患者さんのクレームには2種類あり、「問題を解決して欲しいケース」と「気持ちを理解して欲しいケース」があります。クレームの種類を見極めて、ケースごとの対処法を実践しましょう。中には職場環境を良くするためのヒントが含まれている事もあります。また患者さんの話をじっくり聞いてあげるだけで、問題が解消する事もあります。どちらにせよ看護師の「誠意」のある態度が大切になります。正しいクレーム対応をして問題を大きくしないようにしましょう。
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言葉遣いに注意しよう
不安な気持ちを持って病院を訪れる患者さんに対して、正しい言葉遣いで安心感を与えましょう。「敬語」をきちんと使えるようになると、患者さんから信頼されやすくなります。敬語には「丁寧語」「謙譲語」「尊敬語」の3種類ありますが、看護師が患者さんに話しかける時は「丁寧語」を基本にしましょう。語尾に「です」「ます」をつけて、患者さんへの敬意を言葉で伝えましょう。看護師が良く使う敬語は定型文として覚えると便利です。